2010年7月9日金曜日

国立大学法人における文科省出向者分析プログラム(出向くん)v0.2リリース

タイトルの、「国立大学法人における文科省出向者分析プログラム(出向くん)v0.2」とは、国立大学法人へどの程度文科省から出向者が来ているのかを調べるためにわたしが勝手に作ったプログラム。熟議カケアイ「国立大学法人の課題やその改善方策は?」の中でkenq.infoとして公言していた、大学における文科省出向者の方の分析を行うためにとりあえず作ったものである。

プログラムと呼称するのは相当おこがましい話で、ただの自動集計可能なExcelファイルというのがその実体である。いろいろとフィルタの条件を変えると、画面上に文科省出向者と、それ以外の方の数が表示される。機能はそれだけ。

一応、いくつか補足。
・登録されているデータは、「文部科学省国立大学法人等幹部職員名鑑」の21年度版を元に手入力で行いました。よって、情報の誤り、抜けが多少あることはご了承ください。
・対象としているのは、大学事務局に属していると思われる方限定で、図書館、病院、学部などは除いています。
・このファイル自体、扱っているデータの再配布などはご自由に行っていただいてかまいません。
・ただ、ブログなどで取り上げていただく際には以下連絡先へご一報いただけると嬉しいです。
・その他、このデータの活かし方、もっと賢い分析方法などありましたら教えてください。
・ご意見ご感想などもありましたら以下のアドレスへご連絡ください。

URL http://kenq.info
MAIL kenq.info(あっと)gmail.com
BLOG http://kenqinfo.blogspot.com/

最新版のVer0.2は以下からダウンロードできます。
国立大学法人における文科省出向者分析プログラム(出向くん)v0.2

いろいろなデータを引き出すことができるかと思うけれども、わたしが何よりもまず主張したいのは、大学事務局内部での上位層における文科省出向者の数の多さ。以下にさっそく「出向くん」から出力したグラフを示す。



このグラフを見れば一目瞭然であろう。大学事務局は、文科省出向者によってほぼ完全に支配されている。「課長 → 部長 → 役員」と、役職が上になるにつれて文科省出向者の占める割合が増えていき、役員レベルになるとほぼ全員は文科省出向者に占められてしまっているのである。ちなみに役員レベルでの残り1.1%(1名)は人事院からの出向者であり、大学で採用された職員がその大学の役員になっている件数はゼロである

是非はともかくとして、これが現実である。大学関係者の方々へぜひご意見伺いたい。

1 件のコメント:

  1. 国立大学法人における文科省出向者の比率には驚きました。それ以上に驚いたのは、財務省出向者の谷口博文氏が福岡県知事選挙に出馬表明したら、財務官僚としてではなく九州大学教授として報道されている(2011年1月27日)ことです。大学に出向して2年にもならないのに官僚ではなく教授と呼んでもらえるのなら、この手を使う野心家は増えることでしょう。

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